犬の病気とフィラリア

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子犬が罹りやすい病気

 犬は一般的に痛みへの耐性が強いものです。それは子犬にも当てはまることがあります。したがってはっきりと異変がわかるという段階では、症状がかなり進んでいる場合があるので注意が必要です。そのためにはいくつかのサインを見逃さないことが肝心です。

 歩行の際に四肢の運びがおかしい、後足で耳の辺りをしきりに掻く、あるいは耳に強いにおいがある、目やにが多い、歯茎の色が変だ、または口臭が強い、肛門の周りが汚れやすい、下痢をしている、などははっきりとわかるサインですので、信頼のおける獣医に相談します。またこれらの症状はどの犬を選ぶかという段階で重視すべきことでもあります。

 子犬がかかりやすい病気としては、

 ・パルボウイルスの感染による伝染病
 ・寄生虫病
 ・結膜炎や角膜炎
 ・歯内炎
 ・皮膚病

などが挙げられます。これらの対処法には相応な知識が必要となりますが、一緒に遊んであげることによって先に記したサインが察知できることがあります。また身体のあちらこちらを触ってあげて、嫌がる箇所があるかどうかを確認することも必要です。

 また躾の中でできることもあります。口の中を触らせるのは、良いトレーニングになります。普通は酷く嫌がることですので、口を開けさせて手を入れることに慣れさせるのは少し時間がかかります。これは口の中に異常を見つけるだけではなく、薬を飲ませるためにも必要な躾です。成長してからこの習慣をつけようとしても難しいですし噛まれるリスクもありますので、早めに習慣づけます。放置すると犬には強固な歯垢ができますので、ガーゼを指に巻き付けて歯の表面を拭えば口の中も清潔に保てます。また月に一度は肛門腺もきれいにしてあげましょう。ガーゼで強めに肛門の周囲を押さえつけるなど、犬としても不快ですからこちらも早くから習慣づける必要があります。犬の体温測定は肛門に検温器を差し込んで行われるので、身体を触られることに対する慣れが必要です。

 さらに犬種特有の問題もあります。例えばダルメシアンやブルテリアの白色が優勢な個体は、時に聴覚異常があります。ほとんど耳が聞こえないという重い症状の個体もいますので、呼びかけたり手を叩いて反応を見ておくことです。また金色が優勢なアメリカンコッカースパニエルは、本来円満な性格なはずなのに時折烈しい気性を見せることがあります。いずれも幼いうちに様子をチェックしておく必要があります。